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建築の勉強をはじめた大学生の頃に出会った本を最近再び読みました

 

建築家の安藤忠雄さんが『光の教会』という建築を建てたときの話をまとめたノンフィクションです

今では文字通り巨匠といわれる世界的な建築家となった安藤忠雄さんが1989年に建てた教会建築にまつわる本です

時は後にバブルといわれ時代の中、建築費が高騰している状況で、少ない予算の中奮闘する建築家と施主、工務店が命がけで建てた建物です

今では海外からも人が訪れるほどの教会となっています

場所は大阪の茨木市

大阪万博の会場の近くです

 

安藤さんの代名詞とも言えるコンクリート打ち放しの箱に十字のガラスの切込みがあるだけの建築です

予算がないこともありますが、一切の余分な部分を剥ぎ落したシンプルな形態と十字のガラスから差し込む

光が感動すら与えてくれる建物で私も何度も訪れています

 

この本の中には専門的な言葉もわかりやすくかみ砕いて書かれているので一般の方でも読むことができます

なにより建築家とは何か

とか

働くことの意味を考えさせられることが多いです

 

安藤さんは建築は

費用の有るか無いか

規模が大きいか小さいか

ではなく

その建物に対する熱意や想いが、この建物に携わる人々が持っているかが大事だと言っています

 

実際この建築で安藤さんは世界的な建築家に上り詰めていくことになります

 

建築の仕事をしていて、色々な建築を見る機会が多いですが

たくさんの建築を見ていると

この建物は空気が違うな

とか

生きているな

と思うことがあります

 

建築も生き物です

大切に育ててあげることで何か変わることもあるのではないでしょうか

 

便利さや機能さが叫ばれる昨今の傾向とは相反しているのかもしれませんが

何か建築を始めた頃の情熱のようなものを取り戻してくれた一冊でした

 

これから家を建てようとお考えの方ぜひとも読んでみてください!

ではまた

 

 

 

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