2.SORABOXに住んでいる家族に話をききに行きました。
SORABOXに住んでいる家族に話をききに行きました。
まさに四角い箱。この中に暮らしの楽しみがつまっています。 |
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SORABOXに住んでいる人に、
家に対する考え方、家づくりのこと、住み心地などをきいてみました。
家族が気持ちよく過ごすベースができた。
プチトマト、なす、ローズマリー、バジル、ホウレンソウの若い葉っぱ。
庭の隅には野菜とハーブがのびのび育っています。
「土地は大きくはないんですが、家が小さいから庭はけっこう広くみえるでしょ」と奥様。
外壁は白に近いグレイ。火山灰の混ざった壁材をつかっているので独特の風合いがあり、
雨に日にはかなり濃い目のグレイに変わります。
道に面した側にはあまり窓がないので、本当に真四角な箱のよう、
入り口はちょっと奥まったところにある小さな扉で、
横にスクっと立った、錆び止めを塗っただけの鉄のポストが門番がわりです。
家に入ると、外から見た箱のままのような空間がポカンと大きく広がります。
そして足元は6畳くらいありそうな土間。
土間にはソファが置いてあり向かい合う壁にテレビも掛かっていて、
玄関ではなくて部屋の一部として、使われている模様です。
土間から1段高い床には杉の無垢材が敷いてあります。
柔らかくさらっとしているので、ふたりの子どもたちは、
いつでもここにゴロゴロッと寝転んで遊ぶそうです。
家具は全くなく、あるのは変幻自在に形の変わるウレタンの大きなクッションひとつだけ。
そこに、1階にある唯一の大きな窓と、階段に沿って降りてくる2階の窓からの光が、
ほどよい明るさに当たっています。
「土間と板張りで床の高さが違ったり、
全体が明るいわけじゃなくてほの暗い部分もあったりすると、
空間がより広がって見える気がしますね」と言うのはご主人。
「土間の佇まいを見ると、いまだに惚れ惚れします」というのは奥様です。
家族が集まり、お客さんも来るこの空間を、とても愛しているようです。
数年間に家づくりを考え始めました。
「家族の暮らしのベースは欲しいけれど、土地や家にそんなにはお金をかけなくてもいいじゃないかな?」
と思っていたそうです。
「一般的な家の広さとか、フツウの造りとかいうものに納得がいかないし、興味もなかったですね。
ふんだんに予算があるワケでもありませんでした(笑)。
そんな時にこの家の図面を見せてもらって、『住みたい!』ってワクワクしたんです。」
「SORABOXを建てると決めてからの打ち合わせでは、
限られた空間のどこに何を配置していくかが、大変であり楽しくもある作業だったそうです。
家が小さくて構造がシンプルだと、建築費用そのものはおさえられ、
床や壁材、設備などにお金をかけられることが嬉しかった。」
とも話してくれました。
家は、一番大きな暮らしの道具。使いこなす。使い切る。
さて、奥様自慢の暮らしの設備を見てみましょう。
入り口から見ると右側にキッチンと水周りがまとめて配置されています。
壁沿いに、シンク、大きめの食器洗浄機、電子レンジ&オーブンがビルドインされたIHヒーターが並びます。
食器棚は小さめですが、それでもまだかなり余裕があります。
「食器に限らず、間に合わせたものを持ちたくない性分なんですよね。
本当に好きなものを少しずつ集めて、大切に使っていきたいんです。
お客さんが来たら紙皿を出せばいい、と思っているくらい」。なんだか潔いですね。
洗面台・洗濯場・トイレ・お風呂の水周りは、キッチンの奥にまとまっています。
家の真ん中に2階への木の階段があり、上がってみると、
左には外壁に囲まれたテラス、右には子ども部屋。
テラスには小さな籐のチェアが1脚置いてあって絵のようです。
外壁にひとつ窓のように穴があいていて、その四角は山の木々の緑を切り取っています。
子ども部屋には絵本やおもちゃに小さな机を椅子があり、女の子ふたりらしいかわいらしさです。
奥に寝室と収納室。1階の開放感とはうって変わって、こちらはどの部分もコンパクト。
巣ごもりするための小部屋のような、家族の親密な空気が漂っています。
「使ってない部屋やムダな場所は安全ありません。もちろん住み心地満点だし、
わたしたちの暮らしにとって本当にジャストサイズの家に住んでいるという、その心持ちもいいんですよ」。
ムダをなくす。自分たちにとって本当に必要なものを選ぶ。
長く愛せるものを少しずつ増やしていく。あるものの中でどうやっていくか工夫する。
光を楽しむ。花を生けて愛でる。テレビを消してみる。音楽を聴く。
ただただ静かな時間を味わう。家族の時間を思いっきり楽しむ。
これらは今、わたしたちの中で、流行っていることです。
「子どもたちが大きくなっても、今の子ども部屋を布で仕切るなり、
家具で目隠しするなり、どうにかできると思います」。
そうですね。この家に住んでいれば、今あるもので暮らしをよりよくしていく智恵が、
親にも子どもにも身につきそうです。
それから、もうひとつの流行が庭作り。
道路から玄関へのアプローチをこしらえ、駐車場を整え、ウッドデッキを作る。
家族で少しずつやっていこうと決めています。
もちろん、野菜やハーブも季節ごとに種をまき、水をやり収穫したものを、
家族みんなでいただきます。
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ミニ菜園と砂場のある家のまわりは、現在、創作が進行中。時間をかけて、思う姿に自分たちでつくり上げるのが楽しみです。 | 絵本やおもちゃがいっぱいで、細長い不思議な窓があって。お友達にも人気の子ども部屋。 |
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どこにいても家族の気配がする家だからか、家族皆大の仲よし
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